20日間
合計20日間の勾留期日を迎えた日、「起訴となった」旨を伝えられた。
それまで何度となく弁護士に来てもらい、状況を聞いたり話したりした。
わたしは、自分では何もできない。囚われの身ではどうしようもないのだ。
弁護士は、最初「無罪」と言い時間が経ち「起訴猶予だろう」といい
親父の司法解剖の結果、「執行猶予」その後、厳しいと変遷していった。
最初になぜ期待を持たせたのかと苛立ちを覚えてしまった。
本来、やったことの重大さから反省すらすれ、自分本位の考えなど
持ってはいけないのに、わたしは人間的に未熟なのだ。
嫁のこと、家族のことと大儀で武装してそのくせ、自分のことしか考えていなかった。
自分のためにしか生きられない、人のためなどには決して生きられない愚かな人間。
わたしは親父のことなど考えていなかった。
思えば、人が死んでいるのだ。裁かれて当たり前。起訴されて当たり前なのだ。
わたしは、疑いはあったが、まだ何者でもない被疑者から犯罪がほぼ確定している
「被告人」へと変わった。
このことによって警察の扱いだったわたしは、法務省管轄に移った。
今、留置場にいるのは言わば預かり状態であり、いつ拘置所に移送されるかということになる。
「勾留」と「拘留」の違いがここから始まるのだった。