Partly cloudy with rain

奈落の底からサラリーマン。何とか部長をやってます。

インチキ

喉がとにかく痛い。 同居人は、我が家のボロ古民家の2階へ避難。 貧乏だからこうなのだが、この暑さ。 電気代が怖い。だから2階を優先してエアコンをつける。 二階建ての二階は尋常じゃないくらい熱を溜める。 だが1階2階でエアコンを慎ましくも使う経済力は…

焼けるような激しい痛み

新型コロナに罹患したようです。 先週の金曜日会社の連中が3人立て続けで罹患。 わたし、人が少なくなった分頑張りました。 「ん!!?喉が痛いなぁ」 総務から抗原検査キットをもらう。 結果は陰性。 金曜、午前から午後。 どんどん悪くなる体調。 土曜日。…

アカオチ

一般の房に戻ってきた。右腕はまだパンパースでぐるぐる巻き。肘も指も動かない。もう二度と動かないかもしれない。ただ、先生のお陰で腕を切断することはなかった。そしてずっと寝たきり、車椅子だったので足が痩せ細ってしまい自力での歩行が難しくなった…

Break time【野郎の料理】

見た目が悪いぞ!野郎の料理。 昨夜は寒かったから在庫 トマト缶を使ってポトフにしました。 そのあまりがあったので、本日のお昼は、 ①フライパンでお湯を沸かす ②沸いたらパスタ投入 ③塩、小さじ2杯 ④茹で上がったら邪魔だっ、お前なんか ⑤ザルにあげる ⑥…

弁護士はキライだっ

日本は三審制を敷いているので判決に不服があれば 高裁で再審を訴えることもできる。だが、新たな証拠なりがなければ状況が変わることは ない。ただ未決勾留の日が増えるのみ。未決勾留日は実刑罰の日程から引かれるが、100%引かれるわけではないので無闇に…

結審

判決は5年だった。死んだ親父のことを考えれば5年でも短いかもしれない。というよりもわたしの犯したことは時間の経過では拭え ない。事実だけが残る。傍聴席の嫁は黙って聞いている。父親殺し。子供たちにも、嫁にも嫁の両親、親族にも「人殺しの奴」が親族…

判決まで

それまで弁護士の面会やらがあったが、状況は悪くなる一方だった。 嫁の面会もあった。 おそらく私がこんな状態で面会謝絶状態だったので、足を運んでくれても 空振りに終わる日もあったろう。 面会ができる算段となってもわたしは白い装束、右腕はなんだか…

Break time【モンクマン】

昔から思うこと。 平日の朝、朝起きて出勤するまでの時間。 みなさんもやることはいろいろありますよね。 そして出勤までのタイムキーパーはテレビではないでしょうか? タイムキーパー以外にも、朝は雨が降っているのか? 帰りはどうなのか? 電車の遅れはない…

脱出マジック

診察が来た。 慌てて施錠しようとしたが間に合わなかった。 が、革手錠の鍵は靴下に忍ばせた。 診察が始まると革手錠が外れていることに気づく。 看護師が言う「なんで外れてるの?」 そう言うと改めて施錠をされた。 施錠をする際は鍵の必要はない。 鍵が壁…

やればできる

あるとき、わたしはまた悪さをする。 とにかく動けないのだ。 このままだと床擦れをおこすのではないか。 お袋の最後を思い出していた。 なにか心配になる。 「このままでは右腕が壊死をして右腕上腕部から切断」 「もっと壊死がひどくなるようなら命を落と…

無限地獄の集中治療室

翌日、わたしは病棟に入院となった。 そもそも、元の房にはいられない。 部屋が惨状の現場のようになったからだ。 ちゃんとした病院の施設が拘置所内に用意されている。 その病棟の中でもわたしはICU、集中治療室へ入れられてしまった。 集中治療室は広い。…

高橋幸宏さん逝く

高橋幸宏さんが亡くなったニュースを目にした。 高橋幸宏さんといえばイエローマジックオーケストラ(YMO)のドラムとボーカル担当。 まだ子供の頃のわたし。 音楽といえばアニメ音楽かヒーローもの音楽。 フィンガーファイブ、キャンディーズ、ピンクレディ…

モンクマンあらわる【路線バスの醜態】

いなくてもいい。いると煩わしい。 しかし、ときに共感を呼ぶ「モンクマン」 家から最寄りの駅まで徒歩約20分。 距離にしておそらく1.6kmくらいか。 電車に乗り、会社の最寄駅から会社まで徒歩約16分。 それも急な坂路がいくつもあり、歩くととても難儀。 坂…

黒い血と腱

わたしは思わず、部屋にある「報知器」を押した。 ここで書く「報知器」は、火災警報器などではない。 部屋の中と外とでは基本、こちらからの発信手段がないのだ。 大声は出せない。ましてや自ら外に出ることも出来ない。 そのため各部屋には小さなボタンが…

黒い右腕

1日もすると、右腕全般が腫れてきた。 どうやら爪楊枝で刺したところから細菌が侵入したらしい。 症状はどんどんと重くなる。 もはや、肘も曲がらないほど腫れ上がっている。 傷口が膿んできた。 看守に絆創膏をもらい傷口に貼る。 そのときの口実は、「手首…

爪楊枝

次に行ったのは、爪楊枝。 房の中には、当然常備されていない。 嫁に爪楊枝の差し入れをしてもらい、必要な時に「申し出」によって部屋に入れてもらえたはずである。 一束を部屋に入れてもらい、終わってから返す。 返すときに数本隠し持つ。 ガーゼの紐もそ…

Break time【魔猫と陰性】

ここ数日、具合が芳しくない。 若干の寒気、微熱感。少しの頭痛。そして倦怠感。 3連休を終えても有給を取る羽目になってしまった。 咳はない。 喉の痛みもない。 高熱もない。 熱を測るも37℃にも達さない。 何度測っても。 埒があきそうにない。 近くで抗原…

ガーゼ

理由は、忘れてしまった。 部屋“房”には、ガーゼが入っていた。 少し大きめのガーゼである。 それが2枚だったか、入っていた。 房の中にいるときは、とにかくやることがない。 長いもの、紐状のものもない。 求刑7年。落ち着いてもいられない精神状態。 ウロ…

絶望

わたしはこの時の記憶があまりない。ただ、この裁判は初公判であり、初公判なのに求刑があり、次回で結審すると いうことは分かった。裁判は時間がかかるものと勝手に考えていたが、それほどまでにシンプルな事件と 言うことだろうか。時間にしておそらく10…

初公判

初公判の日を迎えたらしい。わたしは護送車に乗せられおそらく裁判所へと向かっている。検察と裁判所は近い。いつもの道のりで裁判所に到着したようだ。被告人であるわたしは別室に通された。そこは3畳ほどの部屋。とても古く畳張り。窓は一切ない。重い扉を…

価値観と黄色いタオルへの思いと

ある時、わたしの大切な尊敬する友人が面会に来てくれた。 わたしは泣き崩れ会話にならない。 友人は悲しそうにわたしを見つめやはり言葉にならない。 15分の面会時間は、あっと言う間に過ぎる。 部屋に戻りしばらくすると「差し入れだ」と刑務官が入れてく…

厚意の差し入れと身勝手な迷惑

日々を過ごす。 毎日のルーティーン。人員確認、2週間に5回の風呂。 30分の運動。夕方と夜のラジオ放送。 単独室なので誰に気を遣うこともない。だが、言葉をほとんど話さなくなる。 何せ相手がいないのだ。それ自体は苦痛ではなかったが、声帯がなくなって…

部屋=房

今度の部屋は、個室だ。 “部屋”“個室”と書いているが、いわゆる「独房」である。 “房”には単独室と雑居とがあり、字のごとくであるが雑居は複数人で過ごす部屋の 事だ。 雑居は、話相手などには困らないかもしれないが、気の合わない人との生活も もちろんあ…

Break time【仕事はじめとちがうの?】

仕事はじめ。空いている。閑散とすらしている。街に向かう通勤電車。空いている。普段、混んでいるのでありがたい。しかし何かモヤモヤが残る。仕事はじめがまだの人が多いのか?テレビ、ラジオでは「今日は、仕事はじめですねぇ」などと言っていたのに。思え…

びっくり箱と言われる地獄

被疑者から被告人となったわたし。 時が来たようだ。 何も教えてはくれないが、拘置所へ移送されるらしい。 留置場にいた知らない人たち。その人達ともお別れ。 改めて会うことはないと思う。 ここにいなければ知り合わなかった人たち。 犯罪者と聞かなけれ…

年末年始と流れる時間の過ごし方

年が明ける。 知らない人々。留置場で過ごすとは思いもよらなかった。 留置場での余暇と言えば、主に読書ということになる。本を買ってもらって差し入れてもらう人。官本と言われる警察署のものを借りて読むこと。そして毎日入る新聞。新聞は、取り調べなど…

extra【おまけのハナシ】

とあるショッピングモールの個室です。 このタイプのウォシュレット、ご存知ですか? どちらかと言うと「物理ボタン」とでも言いましょうか。 なぜこんなもんを撮って【おまけのハナシ】にしたのか。 使おうと思いまして、おしりボタンを押したわけです。 ひ…

眠れぬ夜

眠れない。 部屋の中。 みんな寝息をかいて寝ている。 慣れているのだろうか。 部屋の構造上、外は一切見えない。 ただ、この警察署は国道に面している。 夜中は、車の行きかう音だけが、外から漏れ聞こえてくる。 この日は、タイヤが水をはじいて走っている…

Break time【正月に読みたくない女々しさ】

お正月の三が日もあと1日。 最近は、昔のようにどこのお店もやっているというわけではない。 どちらかというと「正月は休む」といった流れになっているのではないか。 それでも1日からやっているショッピングモールはある。 今住んでいる家のそばも通常体制…

Break time(鎮守様への初詣なのだけど)

年が明け、初詣に出かける。 わたしには、もう親も家族もいない。 兄弟も親類縁者もいない。 そうなってから頼ったりお願いするのは、神様になる。 宗教観があるでない。信心深いわけでもない。 でも何かがあると神様にお願いをしてしまう。 「お願い」ばか…