Partly cloudy with rain

奈落の底からサラリーマン。何とか部長をやってます。

無限地獄の集中治療室


翌日、わたしは病棟に入院となった。

そもそも、元の房にはいられない。

部屋が惨状の現場のようになったからだ。

 

ちゃんとした病院の施設が拘置所内に用意されている。

その病棟の中でもわたしはICU、集中治療室へ入れられてしまった。

集中治療室は広い。独居とは違う。

この広い集中治療室の中央にわたしが一人だけ。

いろいろな機材があるようだ。

廊下側はすべて窓。しかし、すべてカーテンで閉められている。

部屋の真ん中にベッドがある。

様々な点滴。

腕からの点滴だと間に合わないらしい。

鎖骨の脇から針を刺される。

トイレはない。

おしっこを出すために「尿管カテーテルを入れられる」

入れられると常にトイレに行きたい衝動に駆られる。

もう人生において二度とされたくない施術。

そして紙オムツをされた。

これで大も小も出るものについてはフォローをされた。

さらに左腕は手錠をされた。ベットの太いパイプと接続されている。

右足首には革手錠がされた。

対角上でわたしは施錠をされた。

これでわたしは、ほとんどの動きを封じられたわけだ。

この状態で1日中なのだ。

診察の時間以外は誰もこない。点滴で栄養を入れられているので

食事もない。

ずっと点きっぱなしの蛍光灯と変化のない天井。

それこそ昼と夜とさえ分からない。

廊下を歩いているであろう、足音。それと空調の音。

物事の変化はそれだけ。

そして点滴の成分に入っているのか、ときどき眠りに落ちる。